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【考察】なぜ無碍光如来の名を称することが「大行」なのか(9)

「行文類」決釈の文に続いて親鸞聖人は、

ここをもつて『論の註』(論註下 一二〇)にいはく、「かの安楽国土は、阿弥陀如来の正覚浄華の化生するところにあらざることなし。同一に念仏して別の道なきがゆゑに」とのたまへり。

と『浄土論註』のお言葉を引かれています。この「同一念仏無別道故」というお言葉を、聖人は「行文類」だけでなく「証文類」「真仏土文類」等にも引かれ、大変重視されています。不回向の行である往相回向念仏によって速やかに浄土往生し、成仏する。その根拠がこの曇鸞大師のお言葉であるというのです。

阿弥陀仏の浄土に往生するには、同じ念仏という道による

とのことですから、まさに念仏は全ての衆生が迷いを離れさとりに至る「万人共通の道」と言っていいでしょう。


一方、諸善はそういった「万人共通の道」には成り得ません。これは諸機各別の自力の行だからです。業因が千差万別ですから、当然ながら業報も千差万別です。諸善「真仏土文類」

まことに仮の仏土の業因千差なれば、土もまた千差なるべし。これを方便化身・化土と名づく。

【現代語訳】
方便の浄土に往生する因は、人によってそれぞれにみな異なるから、往生する浄土もそれぞれに異なるのである。これを方便の化身・方便の化土という。

と言われている通り、真の仏土ではなく仮の仏土に往生する因であります。

真実報土の因 - 念仏
方便化土の因 - 諸善


とこういう関係です。勿論上の念仏不回向の行である往相回向の大行であって、自力心を雑じえて往生を祈願する自力の念仏ではありません。

でありますから、真実報土の往生を願うなら念仏一行です。念仏の他に助業や諸善を加えて何とかとやっているようでは人それぞれ異なる方便化土へしか参れません。これが諸善とも言い難い悪業悪行では悪道に堕するよりないでしょう。まして「自力念仏の者は必堕無間」などと念仏を誹謗する者は、自分達が言っているように必堕無間もあながち間違いではありません。

このようなことですから、「真仏土文類」には続けてこう言われています。

真仮を知らざるによりて、如来広大の恩徳を迷失す。

言葉自体はご存知の方も多いでしょう。これは「人生の目的」と「趣味や生きがい、人生の目標」は違うだとかいう珍説を言われたものではありません。ここで「真仮を知らざる」とは

阿弥陀仏の本願に真実の願と方便の願とがある
真実の願の行信によって真実報土へ往生する
方便の願の行信によっては方便化土へしか往けない

ということが判らないことを仰っているのです。例えば、

善をしなければ信仰は進みません
獲信と修善は良い関係にある
獲信の因縁(宿善)として善を修せよ

といった教えを真に受けて方便の願の行信、つまり19願の諸善や20願の念仏が要るように思っている者を

真仮を知らざるによりて、如来広大の恩徳を迷失す。

と言われているのです。

18願の世界に転入するためには、19願、20願の道程を通らなければならない

こういった珍らしき法に迷って、念仏一行を修する者、勧める者を誹謗しているのはまさに「真仮を知らざる者」です。これでは如来広大の恩徳を迷失するのも至極当然のことです。

贔屓目に見て方便化土の行信を修めている者が、どうして真実報土の往生を遂げることができるでしょうか。真実報土の往生を遂げたければ、方便化土の行信を捨てねばなりません。ましてそれ以前の諸善とも言い難い悪業悪行を捨てるのは当たり前の当たり前のことです。そして速やかに生死を離れさとりに至るには念仏によるしかないとなった上で、その念仏のこころを聞かせて頂くのです。

念仏はお前が称えるお前の善根ではない。念仏は、お前の口を借りて阿弥陀仏が

必ず浄土に迎えよう、お前の後生は引き受けたから安心してまかせなさい

と喚んでおられる声なんだ。阿弥陀仏がお前を助けたい助けたいという願いが届いているのが、今お前が口に称えている南無阿弥陀仏なんだ。お前はただこの阿弥陀仏の勅命をそのまま聞き受けて、仰せの通り阿弥陀さまにおまかせするのみなんだ。往生ほどの一大事、凡夫の計らうべきことではない。ひとえに阿弥陀仏のお計らい、本願成就の南無阿弥陀仏にまかせなさい。これが念仏のこころです。


阿弥陀如来の正覚浄華に化生するには、如来回向の念仏一行によってのみです。無碍光如来の名を称することが大行であるのは、こうしたいわれのためです。私達は阿弥陀如来がただ一行選び択って与えて下された本願の名号をもっぱらよりどころとし、仰いでたのみたてまつるべきであり、ひとえに称したてまつるべきです。

なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・



【参照】
『元会員から見た浄土真宗親鸞会』親鸞聖人が教えられた「万人共通の道」
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Abcです

こんばんわ、Abcです。

>まさに念仏は全ての衆生が迷いを離れさとりに至る「万人共通の道」と言っていいでしょう。 (淳心房さん)

さようでございます。更にいいますと、「末法五濁の根機」では、「弥陀回向」すなわち「念仏」でしか手立てがないとも申されております。

 さて、今回は覚如上人著『執持抄』より紹介させていただきます。
 「根機つたなしとて卑下すべからず、仏に下根をすくふ大悲あり。[乃至]
名号を正定業となづくることは、仏の不思議力をたもてば往生の業まさしく定まるゆゑなり。もし弥陀の名願力を称念すとも、往生なほ不定ならば正定業とはなづくべからず。[乃至]平生のとき期するところの約束、もしたがはば、往生ののぞみむなしかるべし。しかれば平生の一念によりて往生の得否は定まれるものなり。平生のとき不定のおもひに住せば、かなふべからず。平生のとき善知識のことばのしたに帰命の一念を発得せば、そのときをもつて娑婆のをはり、臨終とおもふべし。

そもそも南無は帰命、帰命のこころは往生のためなれば、またこれ発願なり。このこころあまねく万行万善をして浄土の業因となせば、また回向の義あり。この能帰の心、所帰の仏智に相応するとき、かの仏の因位の万行・果地の万徳、ことごとくに名号のなかに摂在して、十方衆生の往生の行体となれば、「阿弥陀仏即是其行」(玄義分 三二五)と釈したまへり。また殺生罪をつくるとき、地獄の定業を結ぶも、臨終にかさねてつくらざれども、平生の業にひかれて地獄にかならずおつべし。念仏もまたかくのごとし。本願を信じ名号をとなふれば、その時分にあたりてかならず往生は定まるなりとしるべし。」

 ここに「そもそも南無は帰命、帰命のこころは往生のためなれば、またこれ発願なり。」とございますのは、先コメントの通りです。また、「阿弥陀仏即是其行」につきましてもご説明しました。
「かの仏の因位の万行・果地の万徳、ことごとくに名号のなかに摂在して、十方衆生の往生の行体となれ」と言う箇所は、「報土因果顕誓願 往還回向由他力 正定之因唯信心」(『正信念仏偈』より)にて記されている通りであります。

 (「「天親菩薩論註解 報土因果顕誓願」といふは、かの鸞師(曇鸞)、天親菩薩の『浄土論』に『註解』(論註)といふふみをつくりて、くはしく極楽の因果、一々の誓願を顕したまへり。

 「往還回向由他力 正定之因唯信心」といふは、往相・還相の二種の回向は、凡夫としてはさらにおこさざるものなり、ことごとく如来の他力よりおこさしめられたり。正定の因は信心をおこさしむるによれるものなりとなり。」(『正信偈大意』より)と蓮如上人は説かれております。)

なもあみだ なもあみだ
Abc

Re: Abc様

ご解説ありがとうございます。

会員は「念仏称えて助かるというのは間違い」と教わり、化土の業因である諸善を報土往生を目指してやれと教えられています。実態は、善もどきの親鸞会組織拡大活動を絶対の幸福を獲るためにやれという、聞く者の欲望を煽る教えであることはご存知の通りです。

だから、名号正定業とも言われ、唯信正因とも言われることが理解不能と思われます。名号そのものに我々を往生成仏させるはたらきがあるから名号正定業。如来選択回向のお念仏以外に浄土往生の道はないと心が定まったのが信心で、この信心を報土の因とするというのが唯信正因。往相の回向である真実の教行信証が全く分かっておりませんので、信心にこだわり、念仏は無用排斥して、ひたすら信心を追い求めてますます邪義に心酔していくのです。

早く高森教の邪義を離れ、阿弥陀仏の「助けるぞー」を受けてお念仏して頂きたいものです。

なもあみだ、なもあみだ、なもあみだ・・・
プロフィール

淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

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