【ツッコミ】「破闇満願」の「闇」とは何か(親鸞会発行『顕正新聞』平成30年6月15日号論説)

 阿弥陀仏の本願は、”全人類の「闇」を破り、必ず絶対の幸福に救い摂る”「破闇満願」の誓いである。

親鸞会発行『顕正新聞』平成30年6月15日号論説は、このような書き出しで始まっています。「破闇満願」という言葉を使ってきましたが、相変わらず「絶対の幸福」の文言は外しません。往生成仏、還相を教えられた浄土真宗を、幻想的な楽を獲させる教えに堕としめています。会員の皆さんは、この世の楽を追い求めていくら話を聞いていても信心獲得もなければ浄土往生もないことを知るべきです。


今回もツッコミを入れていきます。まず阿弥陀仏の本願についてですが、親鸞聖人は

弥陀の本願と申すは、名号をとなへんものをば極楽へ迎へんと誓はせたまひたる『末灯鈔』12通

と教えられています。「名号を称える者を極楽へ迎えるという誓い」だというのです。「絶対の幸福に救い摂る」という文言も、それを意味する言葉もここには見当たりません。それどころか、「名号をとなへん」という「称名」を外してしまっています。そんなデタラメな本願を聞いている者が、本願の通りに救われるはずがありません。


次に「破闇満願」というお言葉についてです。これは真実行を顕された「行文類」に出てきます。元は

「かの如来の名を称す」とは、いはく、無礙光如来の名を称するなり。「かの如来の光明智相のごとく」とは、仏の光明はこれ智慧の相なり。この光明は十方世界を照らしたまふに障礙あることなし。 よく十方衆生の無明の黒闇を除くこと、日・月・珠光のただ空穴のなかの闇をのみ破するがごときにはあらず。 「かの名義のごとく、如実に修行して相応せんと欲す」とは、かの無礙光如来の名号は、よく衆生の一切の無明を破し、よく衆生の一切の志願を満てたまふ。『浄土論註』讃嘆門

と曇鸞大師が仰ったことを承けて、親鸞聖人は

しかれば名を称するに、よく衆生の一切の無明を破し、よく衆生の一切の志願を満てたまふ。称名はすなはちこれ最勝真妙の正業なり。正業はすなはちこれ念仏なり。念仏はすなはちこれ南無阿弥陀仏なり。南無阿弥陀仏はすなはちこれ正念なりと、知るべしと。

と教えられました。曇鸞大師は「かの無礙光如来の名号」に破闇満願のはたらきがあると名号に主眼を置いた教え方で示されています。これを親鸞聖人は「名を称するに・・・」と言われ、名号に破闇満願のはたらきがあるなら、名号を疑いなく信受して称えている真実信心の称名には同じくそのはたらきがあるのだと、称名の位で教えられています。

破闇満願」は、「無碍光如来の名を称する」という「称名」、「真実行」による徳益です。その「称名」、「真実行」を全く説かずにただ「破闇満願」すると教えても、聞く者がその利益を得られないのは言うまでもありません。


『論説』ではその後、「」を「自力」「疑情」「本願疑惑心」「仏智疑惑」等と説明し、

 では、どうすれば、自力が廃って絶対の幸福になれるのか。
「本願を聞く一つ」、と善知識方のご教示は一貫している。
(中略)
 ところが、「聞く一つで救う」弥陀の本願を疑って、自分のやった善や称えた念仏をあてにしているから、いつまでも助からないのだ。聴聞していても「聞く一つ」の本願と聞いていないのである。


と書かれています。「」の言い換えはこれで問題ありませんが、自力が廃ったことと「絶対の幸福」とやらになったこととは違います。「本願を聞く一つ」と言っている本願は間違っていますし、念仏以外の助業や雑行や、その他様々な組織拡大活動を勧められ、それらに執心する者が「「聞く一つ」の本願」と聞けるわけもありませんから、「いつまでも助からない」のは当たり前です。

さて、「本願を聞く一つ」と聞即信を明確に教えられたのは親鸞聖人が初めてです。それまでは、七高僧方の御教示はいずれも「念仏を称えよ」というものでした。

もし人疾く不退転地に至らんと欲はば、恭敬の心をもつて執持して名号を称すべし(龍樹菩薩)
もしよくつねに念仏三昧を修すれば、現在・過去・未来の一切諸障を問ふことなくみな除くなり(道綽禅師)
まさに知るべし、本誓重願虚しからず、衆生称念すればかならず往生を得(善導大師)
極重の悪人他の方便なし。ただ弥陀を称して極楽に生ずることを得(源信僧都)
称名はかならず生ずることを得。仏の本願によるがゆゑに(法然聖人)

少しばかり「行文類」に引文されているお言葉を抜き出しましたが、簡単に言えば「念仏一つで往生する」と教えられたのが七高僧方です。その「念仏一つ」を称える際の信心に着目し、「名号を称える者を極楽へ迎える」という本願を「ふかく信じて」、疑い無く信じよと教えられたのが聖人です。名号のいわれを聞き受けたその時に「念仏一つ」と信心が定まり、その信心一つで往生が定まりますから、親鸞聖人は本願、願力、名号を疑い無く「聞く」重要性を訴えられたのです。これは勿論、本願成就文の

聞其名号 信心歓喜

のおこころから仰られたものであることは言うまでもありません。

本願を聞く一つ」といっても、「念仏一つで往生する」と「念仏一行」になった上での「聞く一つ」です。何を聞くのかと言ったら、名号のいわれ、「南無阿弥陀仏の六字のこころ」です。助正間雑、雑行、悪業悪行をやれという高森顕徹会長の話を「聞く一つ」ではありません。本願とは何か、名号のいわれとはどんなものか、親鸞会ではこれが間違っていますから、『論説』の通り「聴聞していても「聞く一つ」の本願と聞いていないのである」という会員ばかりなのは至極当然のことです。元々「聞く一つ」ではない教えを「聞く一つ」と聞けたらそれはもうびっくり仰天、開いた口が塞がりませんよ。


名号、また名号を信受した信心具足の称名によって私達は「破闇満願」の徳益にあずかれるのですが、問題なのは名号や信心、称名の捉え方、信じ方です。念仏を自分の善根だと思って、それを積み重ねて往生しようとするのは自力であり、それでは化土へしか往けません。他力とは、「助けるぞ」の仰せに疑いないこと、言い換えれば、我々が称える念仏は阿弥陀仏から与えられたものだと如来の回向を受け容れて、阿弥陀仏に後生をまるまるおまかせしたことです。「助かりたい」という自力の計らい、力みが廃って、「助けるぞ」という他力の勅命に往く先をまるっきりゆだねたことです。これが「本願を聞く」ということです。

こうした他力回向の法を授けず、相変わらずこちらから救いに向かって行く方向で教えを騙るだけでなく、更には「真実行」である如来回向の「念仏一行」以外の余行を「獲信の因縁(宿善)」として修めよと説いてデタラメ創作教義を授けているのが高森顕徹会長です。

現在、ここここから6月10日の講演が期間限定で一部視聴できるようですが、これは高森教への導入の導入部分の話であって、高森教の奥座敷へ行っても救いの法は説かれていません。新たに親鸞会で聞き始めたという方、何となく訪れてみた方には、このような浄土真宗を騙った一新興宗教のデタラメ教義に引っかからないで頂きたいものです。会員の皆さんは、これ以上無駄な犠牲を払う前に、早く教義の誤りに気付いて偽の教えから脱し、本当の浄土真宗を聞いて本願を信じ念仏して頂きたいと思います。




【参照】
称名破満の釈義
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証明:高森教は真宗と異なることについて

命題:高森教は真宗と同じか?

 証明:
「真宗」 = 「南無阿弥陀仏」 → 「阿弥陀仏におまかせする」 (1)
「高森教」 = 「因果の道理の実践」 → 「いい花を咲かせるためには、いいタネを蒔かなければならない」 (2)

(1) と (2) は正反対のことを言っており、このことから「高森教」と「真宗」は正反対であることがわかる。 Q.E.D.

ただ、上の文章より、
「高森教」 = 「因果の道理の実践」 → 「いい花を咲かせるためには、いいタネを蒔かなければならない」 (2)

かつ、
「高森教」 = ところが、「聞く一つで救う」弥陀の本願を疑って、自分のやった善や称えた念仏をあてにしているから、いつまでも助からないのだ。 (2)’

とあり、(2)で「自分のやった善や称えた念仏をあてにせよ」という「諸行往生」(それらを行って光に進ませていただくという考え)でありながら、
(2)’では「自分のやった善や称えた念仏をあてにしているから、いつまでも助からない」と(2)の文を否定している。

すなわち、(2)’の文では「六度万行」、「五正行の実践」を否定していることに他ならない。このことを鑑みると、いよいよ二千畳にいく意義などはないことがわかる。 Q.E.D.

Re: Abc様

(2)にて「光に向かって進め」「信仰が進むよう努力しなさい」と教えながら、(2)’ではそれを否定していますね。
あと、「聞く一つで救う」なのに「因果の道理の実践」を勧めている。矛盾だらけの親鸞会です。仰る通り、二千畳にいく意義はありません。会員の皆さんは、早く気付いていただきたいですね。
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淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

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