難信と心得やすの安心

元親鸞会西学友部員様より質問を頂いておりましたが、これについて教学を勉強している先輩にききましたのでアップさせて頂きます。




まず、難信とか、極難信と言われるのは、自力では絶対に信ずることが不可能だからです。そして、その信心は如来回向の信心であることをあらわします。『教行信証』信巻には、

「しかるに常没の凡愚、流転の群生、無上妙果の成じがたきにあらず、真実の信楽まことに獲ること難し。なにをもつてのゆゑに、いまし如来の加威力によるがゆゑなり、博く大悲広慧の力によるがゆゑなり。」

とあります。信楽を獲ることが至難であるのは、如来の加威力によってのみ実現する信心であり、博く大悲広慧の力によってのみ恵まれる信心だからです。

「難信」とは、それを自らの側から信じてかかろうとすると、無限の距離があることを示されたものということができます。というのは、仏の側からすでに与えられているものを、自らが先行すると、仏のはたらきを拒絶することになるからです。あたかもドアが「引く」とあるのを「押す」とするのと間違うようなものです。私の側から押せば押すほど、動かないようになります。向こう側からはすでに開かれているのに、逆にするからです。

次に、御文章2帖目7通ですが、

「されば安心といふ二字をば、「やすきこころ」とよめるはこのこころなり。さらになにの造作もなく一心一向に如来をたのみまゐらする信心ひとつにて、極楽に往生すべし。あら、こころえやすの安心や。また、あら、往きやすの浄土や。」

と、安心をやすきこころとよめると仰って、次に「なにの造作もなく」と示されています。易とは「無作」を意味します。つまり、自らの造作を加えない、無条件ということです。この私には何の条件もついていないわけですから、「こころえやすの安心」となります。

まとめますと、「如来回向の信心」を自分の側から信じてかかろうとするところに「難信」ということがいわれ、自らの造作を全く加えない「如来回向の信心」だから「こころえやすの安心」なのです。矛盾がないことがお分かりいただけると思います。

極難信ということについては、
21世紀の浄土真宗を考える会「極難信」
の記事が参考になると思います。

最後に、淳心房さんの記事の中にありました「難中之難無過斯」のお言葉は、釈迦の一代教よりも弥陀の本願が信じ難いということもあらわしています。これは釈迦の一代教に超過しているのが弘願一乗の法であるということで、難信の中の難信と説かれたのは、勝れた法門の中の勝れた法門ということを顕しています。弥陀の本願は一代教に超過している法なのですから、この法を信じなさいよと、弥陀の本願を信じることを勧められているお言葉です。

「一代諸教の信よりも 弘願の信楽なほかたし
 難中之難とときたまひ 無過此難とのべたまふ」(浄土和讃)



【参考文献】

聖典セミナー 「浄土三部経I 無量寿経」 (稲城選恵著) 220-227ページ

聖典セミナー 「教行信証 信の巻」 (梯 實圓著) 91-97ページ



※お詫び
誤って記事を削除してしまい、再びアップしました。
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解説ありがとうございます

こちらのほうに解説がアップされていますので、
こちらにコメントさせて頂きます。

親切にお答えいただきまして、ありがとうございました。

自分で信じてかかろうとすれば、難信だが、おまかせすれば、無条件の救いであり、心得やすである、と理解しました。

ですが、私たちはつい何か手を加えてしまいがちです。
何もせずただうちまかせることほど難しいことはないと思うのですが、いかがでしょうか?

> 元親鸞会西学友部員様

その通りです。

自力ある間は、「そのまま任せよ」の如来の勅命に「南無」と帰命することができません。

どうにも如来が計らうのに先行して自らの計らいを入れてしまうので、それを翻すのは人間技では不可能です。

その計らい(自力)を阿弥陀仏に取って頂くしかありません。

「○○すれば救われる」という方法があればお示しできますが、阿弥陀仏に救われるのに方法論はありません。

こちらから用意するもの、用意できるようなものは何も持ち合わせていない凡夫ですから。

無条件の救いに「ただ南無阿弥陀仏」。これしかないんです。
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淳心房&しゃあ

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(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
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(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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