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日向と日陰

あれほど暑かった夏も、そして秋も過ぎ、もう今年も12月になってしまった。本当に早い・・・。いよいよ寒くなり、太陽の光が恋しくなってきた。日中、日陰に入るととても寒く、日向を求めたくなる。

蓮如上人は『御一代記聞書』307にこのように仰ったと伝えられている。

一 陽気・陰気とてあり。されば陽気をうる花ははやく開くなり、陰気とて日陰の花は遅く咲くなり。かやうに宿善も遅速あり。されば已今当の往生あり。弥陀の光明にあひて、はやく開くる人もあり、遅く開くる人もあり。とにかくに、信不信ともに仏法を心に入れて聴聞申すべきなりと[云々]。已今当のこと、前々住上人(蓮如)仰せられ候ふと[云々]。昨日あらはす人もあり、今日あらはす人もありと仰せられしと[云々]。

万物を生み出す力に陽の気と陰の気とがある。陽の気を受ける日向の花ははやく開き、陰の気を受ける日陰の花はおそく咲く。そのように、宿善が開け、信心獲得するにもおそい・はやいの違いがあるというのである。


蓮如上人は主に信前の人を勧化するためにこう仰ったと思われるが、

信不信ともに仏法を心に入れて聴聞申すべきなり

ともあるように、信後の人にも同様に心から仏法を聴聞するように勧められている。

信後も、相変わらず仏の教えに反逆し続ける自性は変わりない。欲は起こすし腹は立てるし、ねたみそねみ、憎む心はとどまらず消えず絶えずで、悪いとは思いながらも止めることができない。仏道の死骸とは他ならぬ自分のことを言うのだなと反省せざるを得ない。

法に触れ、教えの光を身に受けなければ、この時期乾燥して体中から水分が抜けていくように、教えて頂いたことや有難い思いが心から体から抜けていってしまう。世俗に埋没し、周囲に仏法の「ぶ」の字もない環境下で暮らしている私なんかなおさらだ。

ならばこそ、常に法に触れ、教えを受けて、有難い光が差してくるように、暖かくなってくるようにしなければならない。それもしないで有難い、嬉しい気持ちが起こらないのは、あたかも真冬に日陰で、冷たい風にさらされる場所にいながら「寒い寒い」「なぜ暖かくないのか」と言っているようなものであると思う。

蓮如上人はまた、『御一代記聞書』(88)にて次のように仰ったという。

一 人のこころえのとほり申されけるに、わがこころはただ籠に水を入れ候ふやうに、仏法の御座敷にてはありがたくもたふとくも存じ候ふが、やがてもとの心中になされ候ふと、申され候ふところに、前々住上人(蓮如)仰せられ候ふ。その籠を水につけよ、わが身をば法にひてておくべきよし仰せられ候ふよしに候ふ。

その籠を水につけよ」。心がけたいことである。これを解説して梯實圓和上は

仏法についての知識を蓄えようとばかり努めるのは、学習ではあっても、まことの聞法ではありません。肝心のことを聞き落としているからです。私が老耄して、たとえ如来さまを忘れてしまうようなことがあったとしても、私を決して忘れてくださらぬ阿弥陀如来さまのましますことを聞いていないからです。
如来の救いを記憶しようとすることは、如来を自分の心の中に取り込もうとしているのであって、目の粗い籠に水をためようとしているようなものです。まことの聞法は、その籠を水につけておくように、自分が如来の大悲に包まれていることを聞いて喜び、如来の大悲にわが身を任せることなのです。忘れることを悲しむよりも、また聞くことを楽しむのです。


と仰せられたという。如来を取り込もうとするのではなく、如来の大悲に包まれていることを知らせて頂くことがまことの聞法であると受け取らせて頂いた。私には非常に有難く感じられる。

なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・



【参照】
『用管窺天記』その籠を水につけよ
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淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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