知識帰命の危険性

『教行証文類』の概要(13)ー方便の教えに関して、感じたことを書きます。


聖道門、要門、真門の教えは、権仮方便の宗教と言われ、邪偽に陥っているものに真実を知らせ、真実に入らせるために、その人の能力にあわせて階層的に説かれた教えのことです。
そこに権仮方便の値打ちがあるわけで、決して嘘の教えであるとか、不必要なものであるということではありません。

しかし、親鸞聖人の教えに導かれ、第十八願が真実、第十九願・第二十願が方便であると分かった人にとっては、今さら要門や真門を実行する必要はありません。だから、親鸞聖人、蓮如上人は、終始十八願のお勧めであり、只今の救いしか勧めておられません。

親鸞聖人の教えを仰ぎ、十八願による救いを求めている人は、直ちに十八願のこころ、すなわち南無阿弥陀仏のいわれを聞いて下さい。如来のお助けを聞き、如来のお助けに助けられるのです。

全て阿弥陀仏のされるお仕事です。私はそれを邪魔してはなりません。私は阿弥陀仏の「必ず救う」仰せに対して余計な口を挟まず、余計な詮索をせず、余計な心配をせず、ただただ仰せを計らいなく聞き受けるのみです。如来の先手の一手で勝負は決まり、往生は決着がつきます。私の打つ手はありません。


但し「余計な口を挟まず、余計な詮索をせず、余計な心配をせず」とは、あくまでも阿弥陀仏の仰せに対してです。知識の命令に何でも「余計な口を挟まず、余計な詮索をせず、余計な心配をせず」無条件に従うのではありません。そこに知識を持ち出すと、知識帰命の異安心になってしまいます。

善知識とは、「阿弥陀仏に帰命せよ」と人に勧めるばかりの人です。それ以外に善知識の役目はありません。阿弥陀仏は救われるために「あれをせよ、これをせよ」と本願で仰っていないのですから、知識が同行に「救われるためにあれをせよ、これをせよ」と教えることはありません。中には方法論と思えるような発言があるかも知れませんが、それは「助けるぞ」の仰せを聞けよと、聴聞を勧めているのです。もし助かるために「善をせよ」とか「財施をせよ」「顕正(人を誘い、会員にすること)せよ」と説く者がいたら、それは方法論を教えているのですから間違いです。

勿論、知識が人格者で、我々の生き様についても的確なアドバイスや指示ができるような人ならなおいいでしょう。そういう人から皆さん法を聞きたいのだと思います。ただ、それを聞いてどうするのかは聞いた人次第です。生き様は自分で考えたり、様々な人から意見を聞いたり、学んだりして、最終的には自分で決めていくものです。何でも知識の言うことに従うのが能ではありませんし、知識の言うこと為すことが全て正しいとは限りません。

人間は愛憎の煩悩に迷い、本当に善悪を知っているとは言えず、間違いを犯す危険性を常に孕んでいる存在です。救われた後も、人間の本質は変わりません。知識も人間、当然、間違えることはあります。救われたら「誤りのない、完璧人間になる」と思っていたなら、それは大変な誤解です。

そんな人間の指示に、何でもかんでも無条件に従わねば救われないのではありません。逆に知識の指示に無条件に従うのは思考を放棄した者のすることであり、知識が指示を間違えていたら大変です。オウムの事件がいい例でしょう。

また、知識を強く意識するあまり、帰命すべき阿弥陀仏に心が向かず、知識に心が向いてしまうことも問題です。聞く者の目的は、知識の一挙手一投足に神経を集中させ、細かい一言一言を間違いなく覚えることではありません。南無阿弥陀仏を計らいなく聞き受けることです。
ややもすると、私が真剣に性根を入れて聞けば、阿弥陀仏は助けて下さるように思ってしまいます。「そのままお前の後生任せよ」と阿弥陀仏は仰せなのですから、私は言葉の通り、そのまま阿弥陀仏にお任せするよりありません。
「真剣に聞こう、真剣に聞こう」とあまり力んでしまうと、自力執心が強くなる一方なので、心身を楽にして本願力回向のお話をそのまま聞かれたらよいと思います。

十八願の救いを求める人に十九願の善を勧め、実質的には「ワシの命に従え。金と人を集めてこい」と指示するような教えをいくら聞いて従っていても、残念ながら悪知識の深い欲望ですから救いには遇えません。「三願転入の教え」などという珍しい教えをを持ち出し、十九願を自分の都合で利用する団体は、いわゆる「偽の宗教」に位置づけされるでしょう。
そんな偽の宗教は捨て去って、早く真実の救いに遇って下さい。
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淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

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