正信偈の内容(7)ー七高僧の御恩徳

『親鸞の世界』(加茂仰順師)より引用

   一

 さて次に「印度西天の論家、中夏日域の高僧」等と仰せられて、龍樹、天親、曇鸞、道綽、善導、源信、源空の七人の高僧の釈義をつねられてあります。印度、中国、日本の三国に亘って浄土を願生せられた人師は多くありましたが、その中でもよく大聖興世の正意を顕わし、如来の本誓が機に応ずることを明らかにせられたお方はまさしくこれらの七高僧でありましたから、宗祖聖人はこの七人を、わが浄土真宗を相承なされた祖師と定められたものであります。
 いまこの正信偈の七高僧のところを拝読するに当たって、あらかじめそれらの各々のおさとしの大略をうかがっておくことにいたします。

   二

 まず龍樹菩薩は南インドに生まれ、仏滅六百年のころ(西紀二世紀の後半)に活躍された大乗仏教の祖師であります。その著十住毘婆娑論は華厳経の十地品を注釈されたもので、その第九易行品は、仏教に難易二道のあることを示され、その易行道である弥陀の本願の信心を勧められたものであります。
 次に天親菩薩は世親とも言い、北インドに生まれ、仏滅八百年のころ(西紀六世紀ごろ)に活躍された大乗仏教の祖師であります。その著浄土論は往生浄土論とも往生論或は願生偈とも言い、無量寿経によって願生浄土の思想を明らかにしたものです。そして、ことに一心帰命の信心を宣布するのが浄土論の中心をなしています。
 また次の曇鸞大師(四七六~五四二)は北魏の方で、はじめ四論の学者で、仙人の術にも長じていましたが、後に熱心な浄土願生者となられました。その著往生論註は無量寿経論註とか浄土論註と申されています。これは天親菩薩の浄土論を注釈されたもので、ことにわが真宗の根本である他力の道理をあらわされたことに特色があります。また讃阿弥陀仏偈は曇鸞大師が純情をさらけ出して、弥陀の御身やその浄土の功徳を讃仰されたものです。
 次に道綽禅師(五六二~六四五)は北魏の方で、はじめに涅槃の学者でしたが、曇鸞大師の碑文を読んではじめて浄土教に帰依し、念仏三昧の徳化をもって知られています。その著安楽集は観経の注釈書ともいわれ、安楽浄土に関係する経文を類集せられ、仏教を聖道、浄土の二門に分け、弥陀の本願としての往生浄土の信心を勧められたのであります。
 次に善導大師(六一三~六八一)は唐の方で、純情の浄土願生者であり、浄土教の本義をあらわすことにつとめ、古今楷定の明師と仰がれてあります。
 その著観経疏(玄義分、序分義、定善義、散善義等の四帖疏)は観経を釈されたもので、玄義分は観経の要旨を示した総論です。序分義等の三帖は観経の本文の釈です。すなわち序分義はその序分七縁を釈し、定善義は本論の中の定善十三観を、散善義は本論の中の残りの散善九品と、経末までの本文を釈したものです。この四帖疏は観経に対する古今のあやまった考えをただして、凡夫が報土(浄土)にまいりうることを明らかにしたものです。そのためには要門と弘願(ぐがん)の廃立(はいりゅう)をさとして弥陀の本願の本義をあらわされたのであります。

(p.227~p.229)
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No title

記事題のところ、高層→高僧、ですね。一応指摘をばw

>名無し様

ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。
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淳心房&しゃあ

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(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


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平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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