大経讃(3)ー『観経』の「顕の義」と「隠彰の義」

本日は、

臨終現前の願により
釈迦は諸善をことごとく
『観経』一部にあらはして
定散諸機をすすめけり


の御和讃について取り上げます。


この御和讃は、臨終現前の願(19願)より、釈尊が『観無量寿経』を説いて下されたことを詠まれたものです。

親鸞聖人は、『観経』に顕彰隠密の義があることを教えられていますが、この御和讃では「顕の義」についてのみ教えられています。

観経の顕彰隠密の義については、『教行信証化土巻』に次のように教えられています。


「釈家(善導)の意によりて『無量寿仏観経』を案ずれば、顕彰隠密の義あり。顕といふは、すなはち定散諸善を顕し、三輩・三心を開く。しかるに二善・三福は報土の真因にあらず。諸機の三心は自利各別にして、利他の一心にあらず。如来の異の方便、欣慕浄土の善根なり。これはこの経の意なり。すなはちこれ顕の義なり。

彰といふは、如来の弘願を彰し、利他通入の一心を演暢す。達多(提婆達多)・闍世(阿闍世)の悪逆によりて、釈迦微笑の素懐を彰す。韋提別選の正意によりて、弥陀大悲の本願を開闡す。これすなはちこの経の隠彰の義なり。」


(訳:『顕浄土真実教行証文類(現代語版)』(浄土真宗教学研究所浄土真宗聖典編纂委員会編)参照)

「善導大師の解釈された意向にしたがって、『観無量寿経』をうかがうと、顕彰隠密の義がある。その顕とは、定善・散善のさまざまな善を顕すものであり、往生するものについて上・中・下の三輩の区別をし、至誠心・深心・回向発願心の三心を示している。しかし、定善・散善の二善、世福・戒福・行福の三福は、報土に生れるまことの因ではない。三輩のそれぞれがおこす三心は、それぞれの能力に応じておこす自力の心であって、他力の一心ではない。これは釈尊が弘願とは異なる方便の法として説かれたものであり、浄土往生を願わせるために示された善である。これが『観無量寿経』の表に説かれている意味であり、すなわち顕の義である。

その彰とは、阿弥陀仏の弘願を彰すものであり、すべてのものが等しく往生する他力の一心を説きあらわしている。提婆達多や阿闍世のおこした悪事を縁として、浄土の教えを説くという、釈尊がこの世にお出ましになった本意を彰し、韋提希がとくに阿弥陀仏の浄土を選んだ真意を因として、阿弥陀仏の大いなる慈悲の本願を説き明かされたのである。これが『観無量寿経』の底に流れる隠彰の義である。」



顕の義は、19願のこころをあきらかにされたものであり、定散二善・三福は、「報土の真因にあらず」とお示しになられています。

一方、隠彰の義は、18願を彰すものであり「利他通入の一心を演暢す」と説かれています。

報土往生の真因は他力の信心ですから、親鸞聖人のお勧めは、「顕の義」の定散二善ではなく、「隠彰の義」の利他通入の一心であることは明らかです。


しかし、『王舎城の悲劇』のアニメで、韋提希夫人が定善を実行しようとしている場面をみているために、善を実行しなければならないと思い込まされているのが親鸞会会員です。

実際に『観無量寿経』を拝読すれば分かることですが、韋提希夫人は、定善を実行していませんし、実行しようともしていません。

このことは、『21世紀の浄土真宗を考える会』「観無量寿経のこころ その1 定善」を参照して下さい。

そして何よりも、自分自身で『観無量寿経』を拝読してみることが大事だと思います。


ですから、高森会長の次の言葉はデタラメです。

『●思うだろう
釈尊はイダイケに出来ない善をなぜ、と思うだろう。
イダイケが素直に取り組んだのは、
「出来ないことを教えられるはずがない」と釈尊を信じたからである。
丁度、「御一代記聞書」に蓮如上人が「何事も出来るとおもうべし」とあるように。』


韋提希は、定善に取り組んでいないのですから、意味のない言葉です。

高森会長の言葉を言いかえて会員の皆様にメッセージをつくってみました。

『◎思わなければならない
高森先生は、会員に「親鸞聖人が勧められてもいない獲信の因縁になるという諸善」をなぜ、と思わなければならない。
会員だった私が素直に取り組んだのは、
「高森先生に間違いがあるはずがない」と根拠もなく高森先生を信じたからである。
丁度、多くの現役会員さんが「何事も会長先生の深い御心」と思考停止しているように。』

親鸞会で教えられていることが親鸞聖人の教えとは異なるとネット上で多く指摘されています。

未だ親鸞会にとどまっている会員の皆様、本当に親鸞会が親鸞聖人のみ教えをそのまま伝えているのかどうかを、思考停止せずにあきらかにみて下さい。

そして親鸞聖人の教えに従って、速やかに南無阿弥陀仏のいわれを聞信して頂きたいと念じております。

今日は『観経』の顕彰隠密の義について述べたら長くなりましたので、御和讃については後日みていきたいと思います。
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淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

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