蓮如上人と三願転入にどのような関係が??(4)

蓮如上人が「阿弥陀仏に救われるために善をせよ」と勧められていないことは、以下のお言葉が最も分かりやすいと思います。

 そもそも、阿弥陀如来をたのみたてまつるについて、自余の万善万行をば、すでに雑行となづけてきらへるそのこころはいかんぞなれば、それ弥陀仏の誓ひましますやうは、一心一向にわれをたのまん衆生をば、いかなる罪ふかき機なりとも、すくひたまはんといへる大願なり。
 しかれば一心一向といふは、阿弥陀仏において、二仏をならべざるこころなり。このゆゑに人間においても、まづ主をばひとりならではたのまぬ道理なり。されば外典のことばにいはく、「忠臣は二君につかへず、貞女は二夫をならべず」(史記・意)といへり。阿弥陀如来は三世諸仏のためには本師師匠なれば、その師匠の仏をたのまんには、いかでか弟子の諸仏のこれをよろこびたまはざるべきや。このいはれをもつてよくよくこころうべし。
 さて南無阿弥陀仏といへる行体には、一切の諸神・諸仏・菩薩も、そのほか万善万行も、ことごとくみなこもれるがゆゑに、なにの不足ありてか、諸行諸善にこころをとどむべきや。すでに南無阿弥陀仏といへる名号は、万善万行の総体なれば、いよいよたのもしきなり。(御文章2帖目9通)


「阿弥陀如来をたのみたてまつるについて、自余の万善万行をば、すでに雑行となづけてきらへる」ですから、阿弥陀仏の救いに関しては善は雑行と名づけて嫌われているのです。どうしてかというと、阿弥陀仏の誓願(18願)には「一心一向にわれをたのまん衆生をば、いかなる罪ふかき機なりとも、すくひたまはん」と誓われているからです。
この「一心一向」ということについて、蓮如上人は、「阿弥陀仏において、二仏をならべざるこころなり」と解説しておられます。これを親鸞会では「阿弥陀仏以外の諸仏、菩薩、諸神は我々を助ける力がないから捨てよということだ」と解説しますが、この「捨てよ」と言われるものの中に一つ、決定的に抜けているものがあります。それが親鸞会が勧める「諸善」です。
阿弥陀仏以外の諸仏、菩薩、諸神に我々を助ける力がないように、我々の修する善に我々を助ける力はありません。だから阿弥陀仏を一心一向にたのむとは、余仏をたのまないことに加えて、自己の修する善根功徳をたのまないことなのです。余仏をたのんでいては阿弥陀仏に一心一向になれないのと同様、善をたのんでいては阿弥陀仏に一心一向になれません。だから、諸善は雑行と名づけて嫌われるのです。
こう言うと、会員さんは「私たちは善をたのんではいない」「善で救われると親鸞会は一度だって説いたことはない」と反論するかも知れません。では、会員の皆さんは何の為に親鸞会で勧められる善をしているのでしょうか? 後生の一大事の解決のため、信心決定のため、阿弥陀仏に救われるためではないのでしょうか? そして、善で救われることはないにしても、横の道を進んで縦の線にたどり着くまでは必要だと考えてはいないでしょうか? 実はそれが、「修善は獲信とよい関係にある」と思って我が身の善根をたのんでいるすがたなのです。それでは阿弥陀仏を一向にたのむことができないのも当然です。
この「一向」ということについて、法然聖人は、

しかるに本願のなかにさらに余行なし。三輩ともに上の本願によるがゆゑに、「一向専念無量寿仏」(大経・下)といふ。「一向」は二向・三向等に対する言なり。例するにかの五竺(印度)に三寺あるがごとし。一は一向大乗寺、この寺のなかには小乗を学することなし。二は一向小乗寺、この寺のなかには大乗を学することなし。三は大小兼行寺、この寺のなかには大小兼ね学す。ゆゑに兼行寺といふ。まさに知るべし、大小の両寺には一向の言あり。兼行の寺には一向の言なし。いまこの『経』(同・下)のなかの一向もまたしかなり。もし念仏のほかにまた余行を加へば、すなはち一向にあらず。もし寺に准ぜば兼行といふべし。すでに一向といふ、余を兼ねざること明らけし。すでに先に余行を説くといへども、後に「一向専念」といふ。あきらかに知りぬ、諸行を廃してただ念仏を用ゐるがゆゑに一向といふ。もししからずは一向の言もつとももつて消しがたきか。

と教えておられます。往生のためには諸行(諸善)を廃してただ念仏を用いるから一向と言うのです。一向専念無量寿仏とは、阿弥陀仏以外の諸仏・菩薩・諸神を廃するだけでなく、諸行も廃するということです。親鸞会の説明は不十分であるだけではなく、会員が無量寿仏に一向専念することを妨げているのです。
また親鸞聖人も、「一向」という事について以下のお言葉で教えておられます。

「一心専念」(散善義)といふは、「一心」は金剛の信心なり、「専念」は一向専修なり。一向は余の善にうつらず、余の仏を念ぜず、専修は本願のみなをふたごころなくもつぱら修するなり。修はこころの定まらぬをつくろひなほし、おこなふなり。専はもつぱらといふ、一といふなり、もつぱらといふは、余善・他仏にうつるこころなきをいふなり。(一念多念証文)

一向とは「余の仏を念ぜず」だけではなく、「余の善にうつらず」ということも含まれるのです。「余の仏」と「余の善」は並列関係にあります。このように余行を廃して念仏一行を用いることが善知識方の教えであることは、蓮如上人が後に

さて南無阿弥陀仏といへる行体には、一切の諸神・諸仏・菩薩も、そのほか万善万行も、ことごとくみなこもれるがゆゑに、なにの不足ありてか、諸行諸善にこころをとどむべきや。

と仰って、「一切の諸神・諸仏・菩薩」に「そのほか万善万行」を加えて、「なにの不足ありてか、諸行諸善にこころをとどむべきや」と教えられていることからも分かります。このような教えに反して、獲信への道程として諸善を勧め、諸行諸善にこころをとどめされているのが親鸞会なのです。それだけではなく、本願の名号をお飾りにしてそのこころを正しく説いていないのです。親鸞会で説かれることと言えば本来ないはずの獲信への道程ばかりで、肝心の本願のこころ、名号のいわれが明らかにされることはありません。これでは何十年聞いても詮の抜けた風呂のようで、会員の心に真実信心の水が蓄えられることがないのも頷けます。

それでも会員は「阿弥陀仏に一心一向になるのは縦の線(信一念)のことで、それまでは通らねばならぬ道程があるのだ」と頑なに信じていますが、ではその「通らねばならぬ道程」とやらを蓮如上人は教えられているでしょうか。続きを読んでみたいと思います。

 これによりて、その阿弥陀如来をば、なにとたのみ、なにと信じて、かの極楽往生をとぐべきぞなれば、なにのやうもなく、ただわが身は極悪深重のあさましきものなれば、地獄ならではおもむくべきかたもなき身なるを、かたじけなくも弥陀如来ひとりたすけんといふ誓願をおこしたまへりとふかく信じて、一念帰命の信心をおこせば、まことに宿善の開発にもよほされて、仏智より他力の信心をあたへたまふがゆゑに、仏心と凡心とひとつになるところをさして、信心獲得の行者とはいふなり。

阿弥陀仏を何とたのみ、何と信じて極楽往生を遂げるのかといえば、今まで書いてきたように「なにのやうもなく」ですから衆生の造作は要せず本願力一つにて信心決定し、往生が決定するのです。
一念帰命の信心(他力の信心)を機(ただわが身は極悪深重のあさましきものなれば、地獄ならではおもむくべきかたもなき身なるを)と法(かたじけなくも弥陀如来ひとりたすけんといふ誓願をおこしたまへりとふかく信じて)の二種に開いて顕され、その一念帰命の信心をおこせば、まことに宿善の開発にもよおされて仏智より他力の信心を与えられ、仏凡一体の身になります。勿論、自分でおこす信心ではなく、仏智より与えられる信心です。そういう身になった人を信心獲得の行者と言うのです。
ここでの宿善開発とは、親鸞会で教えるように薄かった宿善が修善によって厚くなり、そして開発したという意味ではありません。蓮如上人のお言葉からは、信一念までに修善をせよという教えは見当たりません。これは「阿弥陀仏の一方的なおはたらき」を意味しています。「宿善」には「過去世の善根」ということに限らず、何通りもの意味があるので注意しなければなりません。詳しくは、『親鸞会教義の誤り』宿善とは等をご覧ください。

蓮如上人の教えは始めから終わりまで本願のこころ、名号のいわればかりで、獲信への道程やその道程を進むために善をせよという教えはありません。対して高森会長の話は、始めから終わりまで獲信への道程やその道程を進むために善をせよということばかりで、本願のこころ、名号のいわれは説かれません。最近の親鸞会では会員に「聖人一流章」しか読ませないようですが、これはまともに『御文章』を拝読すれば、このように親鸞会の教えを真っ向から否定する文章が沢山あることに気がついてしまうからです。そろそろ会員の皆さんは、捨てよと言われる雑行を勧められ、実態は組織拡大のために利用されているだけだという事実に気づいて頂きたいと思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード