『教行証文類』の概要(2)ー立教開宗ということ

『聖典セミナー教行信証[教行の巻]』(梯 實圓師)より引用

立教開宗ということ

 さきに『教行証文類』は、浄土真宗の立教開宗の根本聖典であるといいましたが、立教開宗とは、釈尊の教えに信順しつつも、独自の教義体系を樹立し(立教)、教法(宗)を開創する(開宗)ことをいいます。そのためには、まず宗の名称を定め(宗名)、その教えが依って立つ根拠となる経論を選定し(所依の経)、その教えが仏教全体のなかでどのような位置をしめているかを明らかにするために教判を行い(教判)、さらにその教えが、釈尊以来どのような人々によって伝えられてきたかという伝統(師資相承)を明示しなければならないとされています。

 法然聖人は、『選択集』の第一章(二門章)において、これらの四項目について独自の見解を示されています。すなわち宗名としては「浄土宗」を名のり、所依の経典としては『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の「浄土三部経」を選定し、論としては天親菩薩の『浄土論』を指定されています。

 さらに、教判としては聖浄二門判を立てて、仏教を聖道門と浄土門の二種に分類し、聖道門とはまったく違った法門構造をもっている独自の仏教として浄土宗を位置づけていかれたのです。

 そして、浄土宗を受け継いできた伝統としては、一往は曇鸞大師、道綽禅師、善導大師、懐感禅師、少康法師の五祖による相承を立てられますが、再往は善導一師によると断言されるように、善導大師の釈義を第一の拠りどころとして、経典の心を領解していかれました。こうして浄土宗の立教開宗、すなわち浄土宗という教法の独立宣言を行っていかれたのです。

 それにひきかえ親鸞聖人の『教行証文類』には、立教開宗宣言といわれるような意図で書かれた文章を見ることができません。それは親鸞聖人自身が、浄土宗のほかに新しい教えを立教開宗するというような意図を、まったく持っておられなかったからです。しかし随所に、上にあげたような四項目についての親鸞聖人独自の見解を読み取ることができます。

 すなわち、宗名としては浄土真宗といい、所依の経としては、一往は「浄土三部経」に依るが、再往は『観無量寿経』『阿弥陀経』を方便教と位置づけ、『無量寿経』だけを真実教と判定され、それを正依の経典と定められています。

 また教判としては聖浄二門判と、頓漸二教判を巧みに組み合わせて、二双四重の教判を立てて仏教を分類し、究極においては、浄土真宗を最高の仏教と位置づけていく誓願一仏乗説を確立していかれたのです。

 さらに教法の伝統相承についても独自の見解を示し、龍樹菩薩(一五0~二五0頃)に始まり、天親菩薩(四00~四八0頃)、曇鸞大師(四七六~五四二)、道綽禅師(五六二~六四五)、善導大師(六一三~六八一)、源信僧都(九四二~一0一七)、法然聖人(一一三三~一二一二)に至る七高僧の伝統系譜を明らかにしていかれたのです。

 このように法然聖人の教えと、親鸞聖人の教えとを対照してみると、その教説の本質的なところは完全に一致していますが、その教義の顕し方や体系の立て方には大きな隔たりがあることがわかります。たしかに親鸞聖人自身には法然聖人の浄土宗のほかに、新しく浄土真宗をたて、立教開宗をするというような意識はなかったに違いありません。しかし『教行証文類』を撰述した結果として、「浄土真宗」という独自の仏教を開くという偉業を事実として成し遂げられたといわねばなりません。後世、その教えの流れをくむものが、親鸞聖人を浄土真宗の宗祖と仰ぐようになったのは、そのためです。


(p.3~p.6)




◆法然聖人の立教開宗においての四項目

○宗名…浄土宗
○所依の経…『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の浄土三部経、『浄土論』
○教判…聖浄二門判
○師資相承…一往は曇鸞大師、道綽禅師、善導大師、懐感禅師、少康法師の五祖。再往は善導大師一師。



◆親鸞聖人の著作から読み取れる四項目

○宗名…浄土真宗
○所依の経…一往は『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の浄土三部経、再往は『無量寿経』だけが正依の経典。
○教判…聖浄二門判と頓漸二教判の組み合わせによる二双四重の教判。
○師資相承…龍樹菩薩、天親菩薩、曇鸞大師、道綽禅師、善導大師、源信僧都、法然聖人の七高僧




◆おまけ・近年の高森会長から読み取れる四項目

○宗名…浄土真宗親鸞会(浄土真宗でも親鸞聖人の教えでもないので、改めた方がよい。浄土真宗とか親鸞聖人の教えと言わなければ教義批判は減ると思います。)
○所依の経…一往は『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の浄土三部経。再往は『観無量寿経』。(実態は所依の経はなし。『教学聖典』、『なぜ生きる』、『歎異抄をひらく』を中心とした高森会長の著作に腰を据えた教義。会員の人は「テレビ座談会」で何の解説をしているのか落ち着いて考えてみて下さい。)
○教判…「曲解した三願転入の御文」と「独自の宿善論」の組み合わせによる宿善ポイント制(親鸞会用語でいうと、死ぬまで求道の「光に向かって進む」教え)。
○師資相承…一往は親鸞聖人、覚如上人、蓮如上人。(実態は、伊藤康善、大沼法竜、S価からの寄せ集め教義。本音は、高森会長一人が最高権威。カルトといわれる所以。)
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No title

「おまけ」爆笑ですww

しっかし、大沼師や伊藤師をそのままパクってるんならまだ問題はなかったんでしょうが、
自分に都合のいいところだけパクって、それを勝手にひん曲げてますからね*笑*
名実ともに、完全に「高森教」です・・・。

大経じゃなくて観経に腰をすえて、おまけに御本典も、真実五巻じゃなくて化土巻が据わりですから、完全に浄土真宗から逸脱してますね。

>名前:Rudelさん

会員は親鸞会による宿善ポイントラリー選手権に出場させられ、支部長や幹部会員となるとチーム毎に宿善ポイントを競わされます。

では、現場からの中継です。ナレーター、よろしくお願いします。
ナレーター「ええこちら、万罪諸悪の鬼門前。○○さんは一人献妾したため献妾精進賞獲得! △△さんは怨毒放射賞、◇◇さんは狂刑侵妾狂賞…、そして□□支部は財施額も献妾人数も目標ポイントに達しなかった為、責任を取って□□支部長は降格します。
皆さん、縦の線に向かって一生懸命です。以上、現場からのレポートでした」
※このレポートはフィクションです。

親鸞会の活動は、まさに狂人の主催したオリンピックです。部門毎に賞が与えられ、本人達は縦の線のゴールへ近づいているつもりのようです。が、実際は横の道がないので、ゴールへはたどり着けません~orz

親鸞会ではこのおかしさに気づいた勇気ある何人かが正しい親鸞聖人の教えに遇い、阿弥陀仏によって救われるのです。
親鸞会内にいては、18願の扉前で会長や幹部講師が別道へ誘導するため、救われることが本願寺や他の団体に比べて難しいと思われます。
ぜひとも会員の皆さんには、早く狂人の主催したオリンピックから抜け出して正しい浄土真宗を聞いて頂きたいです。

淳心房さんへ

こんばんは。
いつも教えていただきありがとうございます。

今回は、私にとりましては、聖典セミナー教行信証[教行の巻](梯 實圓著)という本の存在を教えていただくご縁の記事となりました。21世紀の浄土真宗を考える会でお勧めがいくつかあがっておりましたので早速購入して読もうと思っています。
ちなみに、先日、苦笑さんのブログのすすめで浄土真宗聖典(注釈版)と七高僧(本願寺出版)を購入したところです。法蔵館のよりずっと読みやすいですね、ちょっと大きいけど(笑)

>会員の人は「テレビ座談会」で何の解説をしているのか落ち着いて考えてみて下さい。

そうなんです。もはや聞く気がしないんです。最後に参加したテレビ座談会では、
ずーと「善」の話ばかりでした。
話の最後に「19願は要門と親鸞聖人も言っていますと」言われて
何も知らなかった私は「ええー??19願が要門、かなめの門??18願じゃないの??」とびっくりして
聖典を読んで、「要門、真門、弘願」を知るご縁となりました。
聞くべきは阿弥陀如来本願の生起本末です。

淳心房さんのおまけの話とコメントは、言い得て妙です。くすりと笑ってしまいます。
「それでぇ、いつまでS会にいるの?」と言われそうですね。

>syakukeikou様

コメント有難うございます(^-^)
いや~、教えるなど恐れ多い。私がたまたま先に知っただけで、御同朋・御同行です☆

聖典セミナー教行信証[教行の巻](梯 實圓著)は先輩に借りて読みましたが、勧学クラスの方の本は違いますね。ぜひ会長の本と読み比べてみて下さい。内容の違いが分かると思います。


素直なご意見、感謝します。聞く気がしないのも無理ありません。今の救いを聞きたいのに、全く違う話ですからねorz

仰る通り聞くべきは仏願の生起・本末であり、南無阿弥陀仏のいわれです。
一日も片時も急いで信心決定し、往生一定の身に救われて下さい。

「それでぇ、いつまでS会にいるの?」(笑)
プロフィール

淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

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