二河の譬喩のなかにも、中間の白道をもつて、一処には如来の願力にたとへ、一処には行者の信心にたとへたり。

本日扱う文章は少々長いので途中省略します。全文は浄土真要鈔をご覧下さい。ここでは平生業成の義に対する経文の根拠を尋ねた質問について答えられています。

【3】問うていはく、聖人(親鸞)の料簡はまことにたくみなり。仰いで信ずべし。ただし経文にかへりて理をうかがふとき、いづれの文によりてか、来迎を期せず臨終をまつまじき義をこころうべきや。たしかなる文義をききて、いよいよ堅固の信心をとらんとおもふ。

(中略)

この一念帰命の信心は、凡夫自力の迷心にあらず、如来清浄本願の智心なり。しかれば、二河の譬喩のなかにも、中間の白道をもつて、一処には如来の願力にたとへ、一処には行者の信心にたとへたり。「如来の願力にたとふ」といふは、「念々無遺乗彼願力之道」(散善義 四六九)といへるこれなり。こころは、「貪瞋の煩悩にかかはらず、弥陀如来の願力の白道に乗ぜよ」となり。「行者の信心にたとふ」といふは、「衆生貪瞋煩悩中 能生清浄願往生心」(同 四六八)といへるこれなり。こころは、「貪瞋煩悩のなかによく清浄願往生の心を生ず」となり。されば、「水火の二河」 は衆生の貪瞋なり。これ不清浄の心なり。「中間の白道」は、あるときは行者の信心といはれ、あるときは如来の願力の道と釈せらる。これすなはち行者のおこすところの信心と、如来の願心とひとつなることをあらはすなり。したがひて、清浄の心といへるも如来の智心なりとあらはすこころなり。もし凡夫我執の心ならば、清浄の心とは釈すべからず。


浄土の一門の憑依の経典は『大無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の浄土三部経です。その中で阿弥陀如来が法蔵菩薩であった時、本願を述べて凡夫の往生を誓われたと『大経』に説かれています。その誓いが四十八願であるというのです。
その四十八願の中で、念仏往生の一益を説くことは第十八願にあるとして、願文を引かれて解説がなされています。平生と言わず臨終と言わず、至心信楽を得たその時に往生が定まるというのです。更に、本願成就文も引かれて一念南無阿弥陀仏と帰命するその時に不退転に住し、往生が定まる旨を教えられています。
勿論、その第十八願に救われるために第十九願の善を修せよだとか、定散二善を実践せよなどという珍説はどこにも説かれておりません。諸行往生、臨終来迎を誓われたのが第十九願ですから、たとえ実践できたとしても往生が決するのは平生ではなく臨終です。しかも往生するのは化土であって、報土ではありません。

さて、その後、上に引用した文章へとつながります。

この一念帰命の信心は、凡夫自力の迷心にあらず、如来清浄本願の智心なり。しかれば、二河の譬喩のなかにも、中間の白道をもつて、一処には如来の願力にたとへ、一処には行者の信心にたとへたり。

一念帰命の信心は凡夫自力の迷心ではなく、如来回向の他力信心であります。ここで二河譬を出して、水の河と火の河の間にある白道は、一つには如来の願力をあらわし、一つには行者の賜った信心を喩えられていると教えられています。

親鸞会では二河譬を「信心獲得するまでの求道の道程」を示されたものとし、白道を「求道心、信心」と教えています。ところが、原文を読んでも、親鸞聖人や存覚上人の解釈を見ても、どこにも「信心獲得するまでの求道の道程」を示されたものなどとは教えられていません。まして、自力で白道の中間地点ほどまで進み、そこで三定死、喚び声を聞く、白道が無碍の大道に変わる、水火火河が光明の広海に転ずるなどというのは全くの珍説であります。
宿善論といい三願転入の教えといい、この二河白道の譬も組織運営に都合よく教えをねじ曲げたものに過ぎません。行者が三定死の思いをするのも、弥陀の招喚と釈迦の発遣を聞くのも、白道へ一歩踏み出す前のことです。白道も水火二河も変化しません。会員の皆さんはめちゃくちゃな解説を聞かされていることを知って頂きたいと思います。


【参照】
「信文類」発遣と招喚 二河喩
「信文類」現代語訳
『親鸞会教義の誤り』宿善とは7
『親鸞会教義の誤り』宿善とは8
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(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


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平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
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