「そのような思案はいらないのである。思案の頂上は、弥陀如来の五劫思惟の本願にすぎたるものはないのである」

『浄土真宗 信心』(加茂仰順師)より引用

  九 および声を、聞く

  一〇

 「弥陀をたのむ」というのは、どのようにたのめばよいか。このような心では、助からぬか。あの人のようになれば助かるのか。などと、我々は思案ばかりしています。
 その有様をご存じの蓮如さまは、「そのような思案はいらないのである。思案の頂上は、弥陀如来の五劫思惟の本願にすぎたるものはないのである」と、教えられたのであります。
 そして、その御思案の出来あがったすがたが、南無阿弥陀仏の名号であります。
 それで、ただ、その名号を貰うだけで、往生するのでありますから、何の思案も、工夫もいらないのです。
 ただ、南無阿弥陀仏のいわれに順えば、順うた人の安心となるのであります。
 それならば、南無阿弥陀仏のいわれに順うとは、何であるかと申しますと、南無の二字は、衆生のやうもなく、弥陀をたのむ心であります。阿弥陀仏の四字の心は、たのむ衆生をやうもなく、助けたもう心であります。
 この心に順うた時が、南無阿弥陀仏の心が我が心になった時であります。
 つまり、弥陀が、よき師に言わせて下さるのですから、弥陀が、よき師を通して、廻向なされてあるのであります。
 弥陀の廻向によって、南無阿弥陀仏が、わがものになったのが、順うたことであり、機法一体の道理であります。それが、分らないうちは、廻向に会っていながら、貰いうけることが、できないのです。
 ここに、南無阿弥陀仏のおいわれが、我が心、即ち安堵となって下されたのでありますから、南無阿弥陀仏が、わがものとなったのであります。それを、いつまでも順わず、思案ばかりをしているのは、顛倒の妄念にだまされているのであります。ただ、何のやうもなくたのめば、つまり、順えば、それが、南無阿弥陀仏が、貰われたのであります。
 我々は、無善造悪の凡夫です。浄土へ参れるような者ではないのでありますが、このままお助け下さることのありがたやと、何のやうもなく、弥陀をたのめば、その時が、往生の定まる時であります。何のやうもなく、弥陀をたのむ心になったのが、仏心、凡心一体となった時であります。
 弥陀の廻向がうけとられて、南無阿弥陀仏のいわれが耳から心に受けとられた人でさえあるならば、他力の信心が、わがものとなった人であります。それを、蓮如さまは、「弥陀をたのめば、南無阿弥陀仏の主になるなり」と、仰せられたのであります。


(p.95~p.97)


どうすれば助かるのか。どのように弥陀をたのめばよいか。どう聞いたら名号が頂かれるのか。ともすれば、私たちはこのようなことばかり思案してしまいます。
じゃあその方法を教えれば私達は実行して生死を出離することができるのかといえば、無善造悪の凡夫である我々にはとてもできる芸当ではありません。
だから阿弥陀仏は既に五劫思惟し、兆載永劫の御修行を経て、南無阿弥陀仏を仕上げて下さり、今現に私達に廻向せられているのであります。それを受け取らずにぐずぐずと思案ばかりしているのを、遅慮しているというのです。聖人は「聞思して遅慮することなかれ」と仰せです。蓮如上人は「やうもなく弥陀をたのめ」と仰せです。ならば凡夫の下らぬ思案はすぐに止めて、「助けるぞよ」との仰せを聞くことが、私が往生する唯一の道であり、かつは釈迦弥陀二尊の御心に順うことになるのです。
先に挙げた私の心配は、既に阿弥陀仏がなされ、そして既に解決済みです。今更私が心配したって何にもなりません。私は何の心配もなく、南無阿弥陀仏に後生をお任せするばかりです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード