信一念の自覚があっても障害ではなく、なくても問題ではない。只今本願の仰せを仰せのままに受け容れているかどうかが問題

真実の信楽(信心)には一念があります。

それ真実の信楽を案ずるに、信楽に一念あり。一念とはこれ信楽開発の時剋の極促を顕し、広大難思の慶心を彰すなり。信文類
(さて、まことの信楽について考えてみると、この信楽に一念がある。一念というのは、信心が開きおこる時のきわまり、すなわち最初の時をあらわし、また広大で思いはかることのできない徳をいただいたよろこびの心をあらわしている。)

信心が開きおこる最初の時、それを信一念と呼んでいるのですが、高森会長はその信一念の瞬間がハッキリ自覚でき、ハッキリ自覚がないのはまだ救われていないと断言しています。そのたとえとして、

腹痛でコロゲ廻っていた者が名医の注射一本で激痛がケロリと治まった時、治ったことが本人に判るものか、判らぬものか、という質問と同じことですから答えるのも阿呆らしいというのです。判らない人は救われていない者だということは火をみるよりも明らかです。(『こんなことが知りたい①』p.38)

ノドが渇いて苦しんでいる時に、おいしい冷たい清水が与えられたら、どんなに喜ぶなといわれても無理です。腹痛でコロゲ廻っている時に、名医の注射一本で激痛がケロリと治まれば、どうして喜ばずにおれましょうか。太平洋の真中に投げ出され溺れ苦しんでいる時に大船が近づき、九死に一生を得た時の喜びは、また格別でしょう。(同p.41)


と、ノドの渇きが癒された時のこと、腹痛が治った時のこと、溺れているのを助けられた時のことを挙げています。この世のことでも助かったら助かったことが分かるのだから、未来永劫の後生の一大事が助かったのなら分からぬ道理がないという理屈です。一見もっともらしく聞こえますが、ここでよく考えて頂きたいと思います。この世で助かった、救われたということは、全て助かった瞬間、救われた瞬間がハッキリ分かることばかりでしょうか?
例えば、交通事故に遭って意識不明の状態の人がいたとします。幸いすぐに救急搬送されて、手術の結果一命を取り留めたとしましょう。やがて本人は目覚めて助かったことを自覚するわけですが、ではこの人は助かった瞬間、つまり手術中のいつどのオペをしている時に助かったのかという自覚があるでしょうか? またその自覚は必要でしょうか?
例えば、太平洋の真ん中に投げ出され、溺れ苦しんで気絶してしまった人がいたとします。こちらも幸いダイバーに救助され、病院のベッドの上で目を覚ましました。そこで本人は助かったことを自覚するわけですが、助かった瞬間、つまりダイバーがこの人を見つけて救助した時の自覚はありますか? またその自覚がなければ助かったと言えないのでしょうか?
このように世の中には、助かった瞬間、救われた瞬間がハッキリ自覚できるものと、自覚できないものとがあることがお分かりになると思います。そして、助かった瞬間がハッキリ自覚できるできないは、今助かっているという現実からすればどちらでもよいということもお分かりになるでしょう。

ところで、真宗の信心についても同様のことが言えます。獲信した者には必ず信一念、信心が開けおこる最初の時があったには違いありません。では信一念の瞬間がどうだったのか。中にはハッキリ自覚している方もあるかもしれませんし、自覚のない方もあるでしょう。では獲信の現在において、信一念の瞬間の記憶は必要なのかどうか。答えは、

信一念の自覚があっても障害ではなく、なくても問題ではない

です。繰り返しになりますが、信一念の瞬間をハッキリ自覚しているかどうかが問題ではなく、

只今本願の仰せを仰せのままに受け容れているかどうかが問題

なのです。信一念の自覚の有無を詮索し問題視されている方は、今すぐ無意味な考えを巡らすことは止めて、「助けるぞ」の仰せを私見を差し挟まずそのまま受け容れ念仏して頂きたいと思います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

淳心房&しゃあ

Author:淳心房&しゃあ
(淳心房)
平成21年10月に親鸞会を退会し、「親鸞聖人の正しい教えを真偽検証する」ということで、専らコメンテーターとしてやってきました(^^)v
しかし、ようやく自分の中での真偽検証は終了したので、名前も改め、淳心房と名乗ります♪
ただし「真偽検証」は今まで馴れ親しんだ名前ですし、親鸞会教義が親鸞聖人の正しい教えなのかどうなのか、一人一人が真偽を検証して頂きたいと思い、ブログのタイトルとして残しました。
一人でも見て下さる方があれば幸いです☆


(しゃあ)
平成21年8月に親鸞会を退会しました。淳心房さんと共同でブログを書いています。何かありましたらメール下さい~
singikensho@yahoo.co.jp
(スパム防止のため@を大文字にしてあります。メール送信時は小文字に変えて下さい。)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード